ピアニスト谷真子Official Blog「message」

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Prof. Aquiles Delle Vigneの思い出(13 years old)

アキーレ・デッレ=ヴィーネ先生と(中2)

私が13歳の時、(昨日書きました)元日本ベーゼンドルファーの大阪ショールームの企画でProf. Aquiles Delle Vigne(元ロッテルダム音楽院教授)のプライベートレッスンというのが企画された事があります。私も故片岡みどり先生(相愛大学名誉教授)に連れられてレッスンを受けにまいりました。

ショパンのロンドをレッスンして頂いたのですが、まず私が一通り弾き終わった後大変驚かれて「How old are you?]と尋ねられました。私が「thirteen]とお答えすると「thirteen !! You are a good pianist. very very good pianist」と大変褒めて下さりとても素晴らしいレッスンをして頂きました。

後日片岡先生のお宅にレッスンにお伺いした時に、片岡先生から”「デッレ=ヴィーネ先生からお手紙が来たわよ。自分が責任を持って育てるからオランダへあなたを来させないか?自分にも13歳の娘がいるから大丈夫」と書いてあったわよ。でも私は日本の大学は出ておいたほうがいいと思う。私が断っておいたわよ。”とお話しがありました。

私には選択の余地はなかったわけですが、どこでお勉強をしてもピアノは練習するしかない楽器です。 発信されるいろいろな音楽情報にアンテナを張ってお勉強をしていればどこでお勉強をしていても同じなのではないかと思います。

私はその後中3から東京でピアノのお勉強を続けることが叶ったわけですが、いろいろな事情で東京には行けず関西でお勉強を続ける方や、ピアノを続ける事すら叶わない人も多くいます。

子供達にもせっかくピアノを習わせてもらえるのなら各自それぞれの精一杯の努力で頑張ってほしいと願っています。

日本は島国ですから外国に行こうと思うと海を越えなければいけませんが、デッレ=ヴィーネ先生はお宅がベルギーで勤め先の大学はオランダという方でした。異文化がミックスする中で培われたヨーロッパの伝統文化を島国の日本にここまで根付かせた先人達の努力は大変なものがあったのではないかと思います。

私がお世話になった関孝弘先生もそして今お世話になっている阿部裕之先生も日本人といっても世界に通用する技術と音楽をお持ちの方々です。邦人ピアニストでも外国人に勝るとも劣らないピアニストの方が多くいらっしゃいます。

日本にも週末やお夕食の後、気楽にクラシック音楽を楽しむ習慣が定着しもっと気楽にクラシックのコンサートを楽しんで頂けるように私も微力ながら頑張ろうと思います。

Prof.Aquiles Delle Vigne公式サイト

参考ブログ♪ショパン ロンドOp.16