ピアニスト谷真子Official Blog「message」

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2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

テクラ・バダジェフスカ 乙女の祈り 変ホ長調/La priere d'une vierge(A Maiden's Prayer) Es-dur Op.4

「乙女の祈り」は女性作曲家テクラ・バダジェフスカ(1834~1861)が作曲した小品ですが、日本ではオルゴール曲の定番として愛されております。 バダジェフスカは本格的な音楽教育を受けていないアマチュア女性作曲家ですが19世紀当時の世相に乗りサロンでの…

ブラームス 16のワルツ 作品39/Brahms 16 Walzer Op.39

1862年ブラームスは故郷のハンブルクを離れウイーンへ移り住む事になりますが、その3年目の1865年1月に「16のワルツ作品39」は作曲されました。 初めブラームスはこれらのワルツをピアノ連弾用として作曲しますが、ビ-ダーマイヤー時代における家庭音楽へ…

モーツァルト フランスの歌曲「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲 K.265/きらきら星変奏曲/Mozart 12 Variatione uber ein franzosisches Lied "Ah, vous dirai-je, maman"

今年はモーツアルト生誕260年に当たりますが1月生まれのモーツアルトを祝して今日はモーツアルトの「きらきら星変奏曲」について書きます。 通称「きらきら星変奏曲」はモーツアルト(1756~1791)が「きらきら星」の原曲のメロディを元に、1778年に作曲し…

ラヴェル 高雅で感傷的なワルツ/Ravel Valses Nobles et Sentimentales

「高雅で感傷的なワルツ」はモーリス・ラヴェル(1875~1937)が1911年に作曲したワルツ集です。 ピアノ独奏曲として作曲され、翌1912年に管弦楽版が作られました。 ラヴェル自身が「自伝的スケッチ」でこのワルツ集を「シューベルトを手本にした一連のワル…

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第14番 「月光」 嬰ハ短調 作品27-2/Beethoven Sonate fur Klavier Nr.14 "Sonata quasi una fantasia"(Mondschein sonate) cis-moll Op.27-2

通称「月光ソナタ」はベートーヴェンが1801年30歳の時作曲したピアノ・ソナタですがベートーヴェン自身は「幻想曲風ソナタ」というタイトルを付けております。 初版は1802年3月カッピによって出版されピアノ・ソナタ13番と対になって作品27として発表されま…

リスト バッハの名による幻想曲とフーガ/Liszt Fantasia and Fugue on the Theme B-A-C-H

「バッハの名による幻想曲とフーガ」はフランツ・リスト(1811~1886)の作曲したオルガン曲、あるいはピアノ曲です。 1848年、37歳でワイマールに落ち着いたリストは演奏活動に加え、作曲にも十分な時間を費やし充実した日々を送っておりました。 そのような…

ベートーヴェン エリーゼのために/Beethoven Bagatelle No.25 in A minor, WoO 59, "Fur Elise"

今日はベートーヴェン(1770~1827)のピアノ曲の「エリーゼのために」について書きます。 この曲はピアノを習われる方が一度は弾いてみたいと思う可憐で優美な面持ちの美しい小品ですが、お小さい方から大人の方まで幅広く愛奏、愛聴されている作品です。 1…

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23/Tchaikovsky Piano Concerto No.1 in B-flat minor Op.23

この曲はロシアの作曲家のチャイコフスキー(1840~1893)が友人のモスクワ音楽院院長のニコライ・ルビンシテインに刺激を受け初めて作曲したピアノ協奏曲で人気の高いピアノ協奏曲の一つです。 1874年11月から1875年2月にかけて作曲されました。 当初はニコ…

メンデルスゾーン 厳格な変奏曲 二短調 作品54/Mendelssohn 17 Variations serieuses Op.54

「厳格な変奏曲」はメンデルスゾーン(1809~1847)が1841年に作曲したピアノ独奏曲です。 メンデルスゾーンはロマン派に属しながら古典的な形式美に寄り添った作曲者らしく、変奏曲作品としてはベートーヴェンやモーツァルトの影響が強く、当時流行っていた…

フランク プレリュード、コラールとフーガ ロ短調/Franck Prelude, Chorale et Fugue h-moll

60歳を過ぎて名作を発表したフランク(1822~1890)は、ベルギーのリエージュ生まれながら、パリに住み「近代フランス音楽の父」と呼ばれるほどフランス音楽界に深い影響を与え、大器晩成の音楽家と思われております。 しかし実はかれは早熟の音楽家で幼時か…

兵庫県立芸術文化センター

兵庫県西宮の兵庫県立芸術文化センターをご存じでしょうか。 東京音楽大学校友会関西支部主催のフレッシュ・コンサートもよく開催されているホールですが、指揮者の佐渡裕さんが芸術監督をなさっていらっしゃる事でも有名です。 ピアノ・コンサートだけでな…

モーツァルト ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331 「トルコ行進曲付き」/MOZART Piano Sonata No.11 in A Major, K.331 "Alla turca"

ピアノ・ソナタ11番はモーツァルトが作曲した3楽章構成のピアノ・ソナタです。 モーツァルトは1780年11月にザルツブルクを出発してミュンヘンに赴き、翌1781年3月には同地を離れて最終的にウイーンに定住する事になります。 このウイーンで1783年頃このピ…

モーツァルト 幻想曲 ハ短調 K.475/モーツァルト ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457//MOZART Fantasia in C Monor K.475/MOZART Piano Sonata Nr.14 in C minor K.457

<モーツァルト 幻想曲 ハ短調 K.475> モーツァルト(1756~1791)は幻想曲ハ短調とピアノ・ソナタ14番ハ短調を共に1785年に出版しております。 モーツァルト自作品目録によるとソナタは1784年10月14日に、幻想曲は1785年5月20日に作曲しております。 幻想…

リスト オーベルマンの谷/Liszt Vallee d'obermann

リストの「オーベルマンの谷」はリストの「巡礼の年第1年スイス」の第6曲に入っている曲です。 「巡礼の年」という作品はリストが20代から60代までに断続的に作曲したものを集めたもので、リストがスイスとイタリアで見聞した風物から得た詩的な想念、純粋…

チャイコフスキー 四季 Op.37b/Tchaikovsky Les Saisons(The Seasons) Op.37b

「四季」作品37bはピョートル・チャイコフスキー(1840~1893)が作曲したロシアの一年の風物を各月毎に12のピアノ曲で描写した作品集です。 チャイコフスキーは、富裕な未亡人フォン・メック夫人から1876年以来経済的な援助を受けていて、それからは作曲…

シューマン ピアノ・ソナタ第1番 嬰へ短調 作品11/Schumann Klaviersonate fis-moll Op.11

シューマン(1810~1856)の「ピアノ・ソナタ第1番」はシューマンの1832~1836年にかけて作曲され1836年に出版されております。 シューマンが初めてソナタ形式に挑戦したもので、初版は「フロレスタンとオイゼビウスによるピアノ・ソナタ、クララに献呈」と…

リスト メフィストワルツ第1番「村の居酒屋での踊り」 S.514/LISZT Mephisto Waltz No.1,S.514 「The Dance in the Village inn」

リストはゲーテの「ファウスト」に基ずく「ファウスト交響曲」(1857年初演)を完成した後、今度は同郷の詩人ニコラウス・レーナウ(1802~1850)による長大な詩「ファウスト」にインスパイアされて管弦楽曲「レーナウの”ファウスト”による2つのエピソード”…

シューマン アラベスク ハ長調 作品18/Schumann Arabeske in C major Op.18

シューマンの「アラベスク」はドイツ ロマン派の化身ともいわれる思索的でロマンに満ちたロヴェルト・シューマン(1810~1856)の本領が示された幻想溢れた名作です。 1839年ウイーン時代に作曲されたシューマンの代表作のピアノ曲ですが、題名の「アラベス…

東京音楽大学ジャーナル43号

東京音楽大学ジャーナル43号が届きました。 バックナンバーを含め「東京音大ジャーナル」は大学ホームページでもご覧頂けます。 ♪東京音楽大学ジャーナル♪ 東京音楽大学は2017年4月から「ミュージック・リベラルアーツ専攻」が新開設されるそうです。 また2…

シューマン ウイーンの謝肉祭の道化 Op.26/Schumann Faschingsschwank Aus Wien Op.26

「ウイーンの謝肉祭の道化」はロヴェルト・シューマン(1810~1856)が1839年作曲した全5曲から構成されるピアノ曲で、「幻想的絵画」(Phantasiebilder)という副題が付いております。 クララとの結婚話がうまく進まなかったシューマンは1838年秋から1839…

秋の、先生と門下生によるミニ・コンサート開催のお知らせ

<門下の皆様方へ> 2016年10月30日(日)B-tech Japan Osakaのスタジオにて先生と門下生によるミニ・コンサートを予定いたしております。 B-tech Japanはウイーンの至宝ベーゼンドルファーピアノの技術部門を専門に扱っている会社ですが、スタジオが併設さ…

フォーレ 夜想曲(ノクターン)

ガブリエル・フォーレ(1845~1924)の作品のピアノ曲を眺めると即興曲、舟歌、そして夜想曲(ノクターン)などまるでショパンを思わせる題名の曲が並んでいることに誰でもが気付くと思います。 ショパンと同じように詩的な世界に生き、ピアノでそのデリケー…

David Korevaar Piano Recital

いつも演奏会でお世話になっている芦屋のサロン・クラシックでDavid Korevaar氏のピアノ演奏会が開かれました。 コレヴァー氏は20年以上ヴァイオリニストの漆原啓子さんの伴奏をなさっているので有名な方ですが、ソロでも精力的な活動をなさっていらっしゃい…

生徒さんのレッスン用ピアノのヤマハグランドピアノの調律に来て頂きました。

生徒さんのレッスン用ピアノのヤマハグランドピアノの調律に来て頂きました。 このピアノは私が東京音楽大学に通っている時に東京のマンションで弾いていたピアノですが、自宅で私が練習に使っているウイーンのベーゼンドルファーピアノの音色に近い良い音が…

第69回全日本学生音楽コンクールピアノ部門大阪大会入賞者演奏会のお知らせ

先日もお知らせいたしましたが、第69回全日本学生音楽コンクールピアノ部門大阪大会入賞者演奏会が来る1月10日(日)ザ・フェニックスホールで開催されます。 私も中学1年の時に第48回入賞者演奏会に出演致しました。 その時の思い出は♪ブログ入賞者演奏会…

シューベルト 幻想曲「さすらい人幻想曲」 ハ長調 D.760 作品15

「さすらい人幻想曲」はフランツ・シューベルト(1797~1828)が作曲したピアノ独奏曲ですが、幻想曲といいながら4楽章制の自由な形式のソナタ風作品で切れ目なく演奏されます。 リストのピアノ・ソナタロ短調に影響を与えたと言われており、作曲されたのは…

シューベルト ピアノ五重奏曲 イ長調 作品114 D.667 「ます」

シューベルト(1797~1828)はオーストリアの作曲家でドイツ歌曲に功績が大きく「歌曲の王」と呼ばれる事もある作曲家です。 ピアノ五重奏曲「ます」は1819年シューベルトがまだ22歳の時作曲された作品ですが、出版はシューベルトの死の翌年の1829年に行われ…

シューベルト ピアノ五重奏曲 イ長調 作品114 D.667 「ます」

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グリーグ  ホルベアの時代から(ホルベルク組曲) 作品40

1885年グリーグ(1843~1907)が作曲した弦楽合奏曲ですが、原曲は1884年ピアノ独奏曲として作曲された作品です。 ドイツ語の省略された題名から「ホルベルク組曲」とも呼ばれますが、弦楽合奏曲の方が有名になり現在ではそちらの方がよく演奏されます。 ♫グ…

グリーグ ホルベアの時代から(ホルべルク組曲) 作品40

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