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チャイコフスキー「序曲 1812年 作品49」(二台ピアノ)

今日はロシアの作曲家チャイコフスキーの「序曲 1812年 作品49」について書いて見ようと思います。

この曲はチャイコフスキー管弦楽曲の中でも大変親しまれている曲ですが、以前東京音楽大学校友会関西支部の企画で二台ピアノによって演奏を致しました。 編曲は共演の日西麻紀さんの知人の方によるものです。 この記事の最後にyou tubeにアップされている私達の二台ピアノの演奏にリンクしておりますので楽しくお聴き頂ければ嬉しく思います。  まずはまだこの曲をご存じない方のためにカラヤン指揮の「序曲 1812年」の世界をご紹介しようと思います。 

チャイコフスキー「序曲 1812年」♫~カラヤン指揮/フィルハーモニアオーケストラ

この曲は1812年の有名なロシアの史実を音楽で表現したものですが、文学で表現したものにトルストイの「戦争と平和」があります。

チャイコフスキーのこの曲は、1812年当時破竹の勢いで全ヨーロッパを席巻していたナポレオン軍とロシアの戦いを音楽を通して再現しておりますが、初めにギリシャ正教の聖歌が出てまいり、次にロシア国歌がうたわれ、そしてフランス国歌が高鳴りナポレオン軍の勝利が描かれています。 そして民族舞曲や民謡でモスクワ市民の抵抗が描かれ、二つの国の国歌が入り乱れ、初めのギリシャ正教の聖歌が流れ、祝砲が鳴り、最後にロシア国歌が高らかにうたわれてロシア軍の勝利が描かれています。

チャイコフスキー「序曲 1812年」 スコア(オーケストラのスコアを研究して史実と楽譜を照らし合わせます。)

チャイコフスキー 序曲1812年スコア

チャイコフスキー序曲1812年スコア

チャイコフスキー序曲1812年スコア

大砲の音をピアノで表現するのは苦労いたしましたが、聴きながら曲の中で見つけて頂けたらと思います。 

専門的な事はピアノを通してのレッスンでないとなかなかお伝えしきれないのですが、色々な事を少し知るだけでピアノが大きく変わるという事は良くあります。 レッスンの時間は限られておりますのでその中でお伝えできない事をブログを通して門下の方に毎日お伝えしておりますが、クラシック音楽を愛好される多くの方にもこの私のブログを楽しく読んで頂けたらと思って書いております。

谷真子(向かって右)、日西麻紀(向かって左)

共演の日西麻紀さんと

大先輩日本センチュリー交響楽団首席トロンボーン奏者近藤孝司さんと

大先輩近藤孝司さんと

近藤さんにはリハーサルで貴重なアドヴァイスを頂きました。 ♪7月23日の記事♪に近藤孝司さんのCDのお話を書いております。

1812年頃のヨーロッパ

1812年頃のヨーロッパ

チャイコフスキー「序曲 1812年」(二台ピアノ)♫~谷真子・日西麻紀