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ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35,第2番 へ長調 作品102/Shostakovich Piano Concerto No.1 c-moll Op.35,No.2 F-Dur Op.102

<ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 作品35>

ピアノ協奏曲第1番はショスタコーヴィチが1933年に作曲した1番目のピアノ協奏曲です。 正式のタイトルは「ピアノとトランペット・弦楽合奏のための協奏曲ハ短調」で、独奏ピアノと独奏トランペット、弦5部という楽器編成となっております。

1927年の1月、ショスタコーヴィチワルシャワで開催されていたショパン・コンクールのソヴィエト代表に選ばれますが優勝を逃してしまい、ピアニストとしても活動は続けたもののそのエネルギーを作曲に集中させました。 しかし2つのキャリアを充実した形で両立することは困難であると痛感し、2年間公開での演奏活動を休止いたします。

1933年、演奏活動に復帰するにあたり自身の作品の演奏のみでピアニストとしてステージに立つことにより両立を実現させます。

ピアノ協奏曲第1番は1933年3月6日から7月20日にかけて作曲されましたが、トランペットの独奏パートは当時のレ二ングラード・フィルハーモニー交響楽団の首席トランペット奏者の手腕を想定して作曲されたと言われております。

初演は1933年10月15日、ショスタコーヴィチ自身のピアノで行われ大成功を収めました。

ピアノ協奏曲第1番は自作や他人の作品からの引用が全曲に散りばめられており、また作品全体もシニカルな性格が貫いております。 トランペットは題名にもかかわらずピアノと対等な独奏楽器であるとは言えず伝統的なピアノ協奏曲に近いものです。

ショスタコ―ヴィチ ピアノ協奏曲第1♫~キーシン

<ピアノ協奏曲 第2番 へ長調 作品102>

ピアノ協奏曲第2番は1957年作曲され、当時モスクワ音楽院在学中だった息子のために書かれ彼に献呈されました。

初演は1957年5月10日、息子マクシムのピアノで行われましたが、作曲者自身もしばしば演奏しておりました。

第3楽章に有名なハノン練習曲が借用されている他、全曲にパロディを思わせる節が随所に見られます。

ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第2番♫~ショスタコーヴィチ

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ショスタコーヴィチ(ピアノ)

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