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6月3日に、大阪の松原の商工会議所の祝賀コンサートでヴァイオリンの伴奏を致します。

6月3日に、大阪の松原の商工会議所の祝賀コンサートでヴァイオリンの伴奏を致します。

ヴァイオリニストは泉里沙さんとおっしゃる若手のヴァイオリニストの方です。

経歴は、ロンドン生まれの帰国子女の方で、東京芸術大学附高、芸大、芸大院卒業の方です。

プログラムはヴィエニャフスキファウストの主題による華麗な幻想曲、バッツーニの妖精の踊りの2曲です。

どちらの作曲家もピアノの者にはなじみのない作曲家ですが、華やかな技巧的な曲です。

ヘンリク・ヴィエニャフスキは、ヴァイオリニスト、作曲家、教育者で、1835年7月10日ルブリン生まれ、1880年3月31日モスクワ没です。

医者の父タデウシュと母レギーナの間に誕生し、ヴィエニャフスキ家はルブリンにおける正真正銘のサロンでした。

一流の芸術家らが訪問しては頻繁にコンサートや芸術談義が行われたこの家庭環境はヘンリク・ヴィエニャフスキだけでなく二人の兄弟(ユリアン、ユゼフ)のその後の人生にも大きな影響を与えます。

ヘンリクの最初の師となったのはピアノをよく嗜む母でした。 次いでワルシャワのテアトル・ヴィエルキ所属のヴァイオリン奏者ヤン・ホルンジェル、ブダペスト歌劇場ソリストコンサートマスターのスタニスワフ・セルヴァチンスキにヴァイオリンを習います。

1843年には弱冠8歳にしてパリへ留学、パリ音楽院にてジョゼフ・ランベール・マサールの指導のもと学び、1846年には一等賞と金メダル付で同音楽院を修了します。

卒業後もマサールのもとで研鑽を積み、その後2か月間にわたりペテルブルク、バルト海沿岸諸国、ワルシャワでコンサート活動を行い、1849年には再びパリ音楽院へと戻り、今度は作曲を学び、翌年には特別賞付きで修了しています。

1850年にはピアニストの弟ユゼフとともに演奏活動を開始、ロシア帝国のあらゆる主要都市でコンサートを行った後、ヨーロッパ諸国を巡り大変な熱狂を呼び起こします。

1855年にユゼフとのデュオを解散した後も、パリ、ブリュッセルドレスデン、ロンドンなどで成功を収め、1860年にはロシア帝国の宮廷第一ヴァイオリン奏者およびロシア音楽協会ソリストの地位を得、同協会音楽教室1862年には音楽院に改編)でヴァイオリン教師としての務めも担います。

彼がペテルブルクで創始したこのヴァイオリン指導の成果は、後にレオポルト・アウアーによって築き上げられるヴァイオリンのロシア・スクールとして結実します。

この間も毎年3,4ヵ月はヨーロッパ諸国(オランダ、ベルギー、英国)などでのコンサート活動を続け、1860年にはイザベラ・ハンプトンと結婚、自らの作品《伝説》(作品17)を献呈しています。

1872年、12年間滞在したロシアを離れ、アントン・ルビンシュテインとともにアメリカ合衆国での大規模な演奏旅行を行います。 8か月の間に二人は215もの公演を行います。 

ヴィエニャフスキはこの後1874年までアメリカに残り、有名な歌手パウリーナ・ルカとのコンサート活動を続け、1874年にヨーロッパに戻った彼はブリュッセル音楽院で教鞭を執ることになります。

1877年まで同職にありましたが、彼の生徒の中にはウジェーヌ・イザイの名があります。

心臓の病と過度の肥満のため、晩年はステージ上でも椅子に座ったまま演奏し、モスクワで没した後、亡骸はワルシャワに葬られ、彼の葬儀には4万人もの参列者があったといわれています。

ヴィエニャフスキは目を瞠るような演奏技術を自在に操るヴァイオリンのヴィルトゥオーゾであっただけでなく抒情的な演奏でも知られ、たびたびヴァイオリンの詩人とも評されました。

類まれなるヴァイオリン奏者であると同時に作曲家としても音楽史に名を残しており、ヴァイオリンの超絶技巧を要する作品や抒情的な作品が多いです。

ポロネーズをヨーロッパのヴァイオリン音楽界に紹介し広めたのもヴィエニャフスキの功績の一つに挙げられます。

グノーの歌劇《ファウスト》のテーマをもとにした変奏曲は数多くのヴァイオリン奏者が作曲を手掛けていますが、初演から6年後にヴィエニャフスキが書いた《〈ファウスト〉の主題による華麗なる幻想曲》(作品20)が最も演奏頻度の高いものとなっています。

ポーランドでは生誕100年を記念して、1935年以降、占領下の時期を除き5年ごとにヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールが開催されており、ヴァイオリニストの登竜門として知られています。

妖精の踊りはアントニオ・バッツィーニ作曲のピアノとヴァイオリンのための小作品、作品25です。 作者の作品で今日知られている唯一のものです。

非常に強烈なヴァイオリン技巧を見せつける作品で、ヴァイオリニストの演奏会最後の見せ物としてしばしば登場します。

序奏でピアノがオクターブでH音を連打すると、すぐにヴァイオリンが音階進行の主題を鳴らし始め、2拍子なので、時に観客がスリルを感じて手拍子を打ち鳴らす光景も見られるそうです。

トレモロ重音と高音域への音階、跳躍と移弦、さらにはフラジオレットの多用など、ヴァイオリンの技巧が充満しており、聴衆に衝撃すら与えます。

中間部ではホ長調ト長調に変わりここでもリコッシェサルタートや左手ピチカートなど一刻の猶予もなくテクニックが披露され、最後はホ長調に転調した主題が繰り返され華々しく終わります。

主題は冒頭の16分音符4つと8分音符6つだけであり、最後まで使い回され他の内容は全くありません。

ピアノ伴奏は至って単純でひたすらヴァイオリン演奏技巧を見せ付けるためだけの作品ですので、それだけに演奏効果は抜群の曲です。

ヴィエニャフスキ グノーのファウストの主題による華麗なる変奏曲

バッツィーニ 妖精の踊り

♪次回演奏会のご案内

奈良市音楽協会第13回定期演奏会

6月24日(日)14時開演 なら100年会館中ホール map

出演・谷真子

曲目:ラヴェル ・・・風に(シャブリエ風に、ボロディン風に)、水の戯れ

入場料:2,000円(全席自由)

チケットお問い合わせ:→谷真子コンサートチケットお求めフォーム 事務局 0742-44-2949

主催:奈良市音楽協会

後援:奈良市奈良市教育委員会奈良県芸術音楽協会

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