ピアニスト谷真子Official Blog「message」

ピアニスト谷真子公式サイトよりブログ「message」

(元)日本ベーゼンドルファー社代表吉澤直記氏の思い出

(元)日本ベーゼンドルファー社はオーストリア・ウイーンの老舗ピアノメーカーベーゼンドルファー社の日本総代理店です。日本のYAMAHAがウイーンベーゼンドルファー社の経営に参加したのに伴い(元)日本ベーゼンドルファー社は閉鎖されましたが、ウイーンのベーゼンドルファー社はそのままウイーンの伝統を守り続け今も世界のベーゼンドルファーピアノの愛好者のためにその伝統の灯は守られています。(日本のベーゼンドルファー支店は現在はべーゼンドルファー・ジャパンとしてヤマハが経営いたしております。)        

ウイーンベーゼンドルファー社♪   

私が初めて日本ベーゼンドルファー社の大阪ショールームを訪れたのは中学1年の時です。全日本学生音楽コンクールの会場だった門真のルミエールホールのピアノがベーゼンドルファーだったためエントリーにあたりベーゼンドルファーのピアノに触っておいたほうが良いという片岡先生のお考えで日本ベーゼンドルファー社をご紹介頂きました。

故片岡みどり先生(相愛大学名誉教授)とその当時まだご健在だった代表の吉澤直記さんのお父様とはお二人がお若い時から共に日本のクラシック音楽の発展のために尽力されてこられた同胞という事で片岡先生は代表の吉澤直記さんを赤ちゃんの時から良くご存じでいらしたそうです。

吉澤直記さんのお人柄とスタッフの方々による種々の良質の企画でショールームはいつも大変賑わっておりました。
私も外国の方のレッスンを受けさせて頂いたり、ベーゼンドルファーのピアノで練習させて頂いたり大変お世話になりました。

高1の時シューベルトの生誕を記念してシューベルトモデルのピアノが限定発売されましたが、
その時そのピアノでシューマンの幻想小曲集を弾かせて頂いた事があります。吉澤さんに音がとても美しいと大変褒めて頂き大きな励みとなった思い出があります。

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シューマン幻想小曲集(第5回高校生国際芸術コンクールにて)♪

実は私の母はウイーンフィルとウイーン少年合唱団とオーストリアの女性ピアニストーイングリッド・へブラーの大ファンなのですが、その母は子供の頃来日したウイーン少年合唱団を聴きに行き伴奏で使われていたベーゼンドルファーのピアノの金色のドイツ語を見てそれ以来憧れのピアノだったそうです。

そういう経緯から私は高1の時、母方の祖父からベーゼンドルファー200というピアノを買ってもらいました。そしてそれ以来私はそのウインナー・トーンの響に魅せられ今も私の愛用のピアノとなっております。

元日本ベーゼンドルファー社の技術の方々が結集されて興された会社がB-tech Japanという会社です。今も大変お世話になっておりますが、続けてタイトルを変えて書こうと思います。

ピアノのお勉強は色々な方の助けで続けていく事ができます。私も感謝の心とピアノを弾ける喜びを忘れずピアノに向き合いたいと常々思っております。