ピアニスト谷真子Official Blog「message」

ピアニスト谷真子公式サイトよりブログ「message」

モーツァルト ピアノ・ソナタの思い出

私が本格的にモーツァルのトピアノ・ソナタ集に入ったのは小学3年生でした。それまでにもソナチネ集の中にモーツァルトハイドンやベートヴェンの簡単なソナタは出てまいりますので読譜程度の事はしておりましたが、ソナタ形式をお勉強しているという意識はなかったと思います。

ソナチネ第1巻にも入っているモーツァルトのピアノ・ソナタに有名なソナタ第16番(旧モーツァルト全集では第15番)ハ長調K.545というのがあります。小学5年の時、第9回日本ピアノ教育連盟ピアノ・オーディションの全国大会の課題曲でしたが、小学5年生ですから当然幼少の時のような演奏というわけにはまいりません。一音一音、熟考し研究しながら全国大会に向けて毎日無心に練習を積み重ねた思い出があります。

今は一曲を弾くのに最低5人のピアニストのCDは聴いて楽譜を綿密に研究いたしますが、子供の時はCDを聴いてお勉強するという事はほとんどしなかったように思います。まず先入観なしに楽譜を正確に読譜し、読譜しながら楽譜から感じる音楽を自分の言葉で伝えるというお勉強の仕方をしていたように思います。母はイングリッドヘブラークララ・ハスキル、マレイ・ぺライア、アンドラーシュ・シフ内田光子さんなどのモーツァルトのCDを良くかけて聴いていましたが、私がコンクールに向けて誰かのCDの真似をして仕上げるという事はしなかったと思います。

全国大会の当日は大きなプレッシャーもなく練習した通りに演奏する事ができ翌日の入選者演奏会(現在全国優秀者演奏会と改称)に出場できる事となり上野学園石橋メモリアールホールで再度モーツァルトのピアノ・ソナタ第16番ハ長調の2・3楽章を演奏いたしました。その時の詳しい様子は7月28日のブログに書いておりますので合わせて読んで頂けたらと思います。

子供の時はモーツァルトを何の屈託もなく弾いておりましたが、今では一番難しい作曲家はモーツァルトではないかと考えております。 音符が少ない分、一つの音に要求される質量は大変高く、モーツァルトを淡々と弾いてもし人に感動を与える事ができたらそれは何よりも素晴らしい事ではないかと思っております。

you tubeに5年の時のモーツァルトピアノ・ソナタ第16番ハ長調2・3楽章の演奏をアップしておりますのでもしよろしければお聴き下さい。

モーツァルトプラハで熱狂的に受け入れられましたが、下の写真は私が中3の時にピアノのコンクールのため行ったプラハで写したヴォルタヴァ川(モルダウ)の写真です。

プラハ

モーツァルト ピアノ・ソナタ16番ハ長調(6年)~谷真子

https://www.youtube.com/watch?v=MRUJ6BASABw&feature=youtu.be

第9回日本ピアノ教育連盟ピアノオーディションの記事

http://masakotani.blog.fc2.com/blog-entry-25.html