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続 ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 「熱情」

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57 「熱情」>

ヘンレ版第2巻

「熱情」第1楽章冒頭

「熱情」第1楽章

「熱情」第2楽章冒頭

「熱情」第2楽章

「熱情」第3楽章冒頭

「熱情」第3楽章

ベートーヴェンの第23番目のピアノ・ソナタは通称「Appaassionata」(熱情)と呼ばれ、1804年から1805年にかけて作曲されたベートーヴェン中期ピアノ・ソナタの最高傑作の作品の一つです。 

この「熱情」という標題は、後の1838年ハンブルクでピアノ連弾用の楽譜として編曲され出版された時にそのように名付けられたもので、ベートーヴェン自身が付けた標題ではありません。

ピアノ・ソナタ「熱情」が完成した1805年には、交響曲第3番「エロイカ」や歌劇「フィデリオ」もウイーンで公開初演されております。 

またかの有名な交響曲第5番「運命」の作曲に取り組み始めた時期でもあります。 「熱情」の第1楽章ではこのシンフォニー「運命」の冒頭の有名な「運命の動機」と呼ばれる4つの音(ダダダダーン)が重要な役割を果たしています。

「熱情」は、形式は厳格無比で、書法は非常にピアニスチックな演奏効果の高い高度な技術を要求されるものです。 また内容は難聴の悪化の苦悩を乗り越えた自らの苦悩を表現したもので、聴衆の人にはもちろんなのですが、演奏者にとってもベートーヴェンのピアノ・ソナタの代表の作品の一つと言えると思います。

この曲は東京音楽大学在学中には選抜公開レッスンでウイーン音楽大学のローラント・ケラー教授のレッスンを、また卒業時の奈良市新人演奏会の前には、(元日本ベーゼンドルファー東京ショールームで)元ミュンヘン音楽大学学長・東京芸術大学客員教授クラウス・シルデ氏のレッスンを受けた事があります。 

その時にシルデ先生が書いて下さったアドヴァイスの一部を掲載致します。

クラウス・シルデ先生レッスン1

クラウス・シルデ先生レッスン2

クラウス・シルデ先生レッスン3

クラウス・シルデ先生レッスン4

クラウス・シルデレッスン5

べ―ト―ヴェン ピアノ・ソナタ 「熱情」 第1楽章~谷 真子♬

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 「熱情」 第2・3楽章~谷 真子♬

「告別」は続いて記事を変えて書きます。

クラウス・シルデ先生ご紹介(元ミュンヘン音楽大学学長、東京芸術大学音楽学客員教授

クラウス・シルデ先生CD

外国の方ばかりではなく、日本人の多くの素晴らしいピアニストの方を育て挙げられたシルデ先生ですが、元日本ベーゼンドルファーの方からお声をかけて頂き東京や大阪のショールームで私も数度レッスンをして頂く機会に恵まれました。 名教授で名高い方ですが、そのレッスンは奏法の基本から高度な音楽的アドヴァイスまで多岐にわたるもので、大変分かりやすいレッスンでした。 ご自身のキャリアも数多くの国際コンクール受賞歴をお持ちで、そのピアノは厳格なドイツ音楽そのものです。 レッスンのご注意は楽譜に書かれず別紙に書かれます。 マイスター・ミュージックから多くのCDも出していらっしゃいます。

マイスター・ミュージック

ベートーヴェン 熱情♫~キーシン