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ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第1番 ニ短調 Op.28/Rakhmaninov Sonata for Piano No.1 d-moll Op.28

ラフマニノフのピアノ・ソナタ第1番は元来はゲーテの戯曲「ファウスト」を題材として作曲されましたが、後にこの発想は放棄されました。

1906年11月ラフマニノフは妻と娘を連れてドレスデンに移り住み交響曲第2番の作曲に没頭します。 モスクワの喧騒を離れ集中できる環境の中でラフマニノフはピアノ・ソナタ第1番の作曲にかかりますが、最初の構想はゲーテの「ファウスト」に基づいて第1楽章をファウスト、第2楽章をグレートヒェン、第3楽章をメフィストフェレスの肖像とする標題的なソナタの作曲でした。

この発想はリストの「ファウスト交響曲」をなぞったものでしたが、作曲開始直後にこの発想は放棄されました。

初演は1908年10月17日友人のコンスタンティン・イグムノフによってモスクワで行われました。

ラフマニノフは2曲のピアノ・ソナタを残しておりますが、ソナタ第2番に対してそのソナタ第1番は演奏される機会が非常に少なく演奏には約40分もの時間を要します。 その複雑さと長大さゆえに全体像がつかみにくく技巧的に難易度も高いですが、名ピアニストによってその世界が再現された時には壮大で輝かしい世界が立ち現れます。

ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第1番♫~トリフォノフ

ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第1番♫~ルガンスキー

ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第1番♫~スコア付き

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