1828年9月、体調を崩し兄の元へ身を寄せたシューベルトは死のわずか二か月前に最後の3つのピアノ・ソナタを一気に書き上げます。
第19番はその1作目で10年後の1838年にディアベリ社から「シューベルトの最後の作品3つの大ソナタ」として第20番、第21番とともに出版されました。
シューベルトはフンメルへ献呈するつもりでしたが、出版の前年にフンメルが没したため、出版社の判断でシューマンに献呈されました。
第1楽章 アレグロ
前年に没したベートーヴェンへのオマージュなのか冒頭主題はベートーヴェンの32の変奏曲に良く似ておりベートーヴェンを想起させるものがあります。
第2楽章 アダージョ
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ悲愴を想起させるものがあります。
比較的穏やかな楽章です。
第4楽章 アレグロ
タランテラのような生き生きとした躍動感あふれる楽章です。
♫シューベルト ピアノ・ソナタ19番♫~アラウ
♫シューベルト ピアノ・ソナタ19番♫~ケンプ