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ラヴェル水の戯れ

6月24日(日)になら100年会館で演奏する曲目の一つである、ラヴェルの「水の戯れ」について書きたいと思います。

ラヴェルは(1875年- 1937年没)フランス生まれの作曲家です。

スペインにほど近いバスク地方のシブールで生まれ、母マリーはバスク人、父ジョゼフはスイス人でバスク系フランス人です。

「水の戯れ」の冒頭には、「水にくすぐられて笑う河神」というアンリ・ド・レニエによる詩の一節が掲げられており、当時としては、珍しい7の和音や9の和音の平行和音が用いられています。現代ではこのような響きのする作品は珍しくありませんが、作曲された当時は、斬新な響きのするピアノ曲であったと言えるでしょう。

ラヴェルドビュッシーは、印象派と呼ばれる作曲家達ですが、光や風などの自然の印象を音で表現しようと試みた作曲家達であります。

私は、小さい頃、絵画教室に通って、油彩画を習っておりましたが、ピアノの音色で油彩画を描いていくような作風のドビュッシーラヴェルの作品が好きでよく弾いておりました。

ラヴェルの「水の戯れ」は、ピアニスティックで精巧緻密なラヴェルの特色がよく表れており、リストの「エステ壮の噴水」に影響を受けたのではないかと言われています。

印象派の代表的な作品であるドビュッシーの「版画」や「水の反映(映像第1集)」などに先駆けた作品であり、ラヴェルの作曲技術の高さが窺えます

ラヴェルは他にも組曲『鏡』(1905年)の第3曲「海原の小舟」、『夜のガスパール』(1908年)の第1曲「オンディーヌ(水の精)」など、水を題材にしたピアノ曲を残しています。

♪次回演奏会のご案内

奈良市音楽協会第13回定期演奏会

6月24日(日)14時開演 なら100年会館中ホール map

出演・谷真子

曲目:ラヴェル ・・・風に(シャブリエ風に、ボロディン風に)、水の戯れ

入場料:2,000円(全席自由)

チケットお問い合わせ:谷真子コンサートチケットお求めフォーム 事務局 0742-44-2949

主催:奈良市音楽協会

後援:奈良市奈良市教育委員会奈良県芸術音楽協会

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