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テクラ・バダジェフスカ 乙女の祈り 変ホ長調/La priere d'une vierge(A Maiden's Prayer) Es-dur Op.4

乙女の祈り」は女性作曲家テクラ・バダジェフスカ(1834~1861)が作曲した小品ですが、日本ではオルゴール曲の定番として愛されております。

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バダジェフスカは本格的な音楽教育を受けていないアマチュア女性作曲家ですが19世紀当時の世相に乗りサロンでのピアノ演奏家として活躍し自ら作曲も行っておりました。 19世紀当時は中産階級の娘にピアノを学ばせることが流行しサロンでは弾きやすく上品な曲が好まれておりました。

バダジェフスカは22歳の時「乙女の祈り」を書き自費出版しますが、大きな成功はつかめず翌年彼女は結婚し家庭人としての生活を送り始めました。 その中で1856年パリの音楽ニュース雑誌に「乙女の祈り」が掲載され当時のサロン音楽の流行にのって大ヒットいたしました。 この曲を作曲したのち小品を35曲ほど作曲しましたが、バダジェフスカ1861年に病弱のため夭折いたしました。

本国ポーランドでは認知度が低く作品も第2次世界大戦で大半が消失したため、現在では「乙女の祈り」以外はほとんど知られておりません。

乙女の祈り

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