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ベートーヴェン ディアベッリのワルツの主題による33の変奏曲 作品120/Beethoven 33 Veranderrungen uber einen Walzer A.Diabelli Op.120

作品120はベートーヴェンの最後のピアノ変奏曲で、彼のこれまでの変奏技法が駆使された集大成の作品です。

作曲家で出版業も営んでいたアントン・ディアベリは1819年に自らの主題によって当時名前の売れていた作曲家50人に一人一曲ずつ変奏を書いてもらい長大な作品に仕上げようと企画します。 その中にはツエルニーやシューベルト、当時まだ11歳だったリストもいました。

その50人の一人にベートーヴェンも選ばれましたが、当初ベートーヴェンはその主題を評価せず仕事は放置されました。

しかし1822年にその主題による独自の変奏曲の作曲を思い立ち33の変奏からなる長大な作品に仕上げました。

ベートーヴェンはこのワルツ主題を馬鹿にしていましたが、ディアベリにはお世話になっていたため、立派なものに仕上げるためには全て自分で作った方が良いと考え、独自の変奏曲を完成させたと言われております。

完成された作品は、元々の主題の原型がほぼ完全になくなってしまう性格変奏の究極の形とも言える作品となっております。

この作品は当初の企画の作品より先に、単独でディアベリ出版社から出版されました。

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ベートーヴェン ディアべりのワルツの主題による33の変奏曲♫~ポリーニ

ベートーヴェン ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲♫~シュナーベル

ベートーヴェン ディアべりのワルツの主題による33の変奏曲♫~ゼルキン

ベートーヴェン ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲♫~リヒテル

ベートーヴェン ディアベリのワルツの主題による33の変奏曲♫~アラウ

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