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シューマン 幻想曲 ハ長調 作品17/Schumann Fantasie C-Dur Op.17

今日はシューマンの幻想曲 ハ長調 作品17について簡単に書いて見ようと思います。

ベート-ヴェンによって古典派ソナタは完成し、時代は新しいロマン派ソナタを求めておりました。 ベートーヴェンの晩年の作品、シューベルトにその時代の変遷はみられますが、、シューマン、リストらロマン派の作曲家達によって新しいロマン派ソナタの曲が作曲されていきます。

その中で幻想曲ハ長調シューマン作曲のピアノのための作品でソナタ風幻想曲です。 

1835年リストらを中心にしてボンにベートーヴェン記念像の建立が計画され、シューマンも発起人として寄付を目的に1836年から1838年にかけてこの曲を作曲しました。

当初は「フロレスタンとオイゼビウスによる大ソナタ」と題され各楽章にも表題が付けられていましたが、出版社の意向でこれは外され冒頭にはドイツの文学者シュレーゲルの詩の一部が掲げられております。

作品はリストに献呈され返礼としてリストからはシューマンに「ピアノソナタロ短調」が贈られております。

第1楽章

ベートーヴェンらしいソナタ形式で書かれていますが、シューマン的な手法が見られます。 楽章の終わりの方ではベートーヴェンの歌曲”遥かなる恋人に”の一部が現れます。

第2楽章

初めはこの楽章には「凱旋門」という標題が付けられており、壮大な行進曲となっております。

第3楽章

ベートーヴェンピアノソナタ作品111の終楽章を想い出すような曲ですが、シューマンらしいロマンティシズムに溢れた曲です。

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