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ベートーヴェン ロンド・ア・カプリッチョ(失くした小銭への怒り) ト長調 作品129/Beethoven Rondo a capriccio "Rage over a Lost Penny" G-Dur Op.129

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作品番号だけを見るとベートーヴェン後期の作品のように見えますが、実際は1795~1798年に書かれた初期の作品で自筆譜には未完の箇所が多くあります。 ベートーヴェンの死後出版された初版に出版社のディアベッリが補筆したとされております。

有名な「失われた小銭への怒り」という副題はベートーヴェンが名付けたものではありません。 正式なタイトルは「alla ingharese quasi un capriccio」(奇想曲風なハンガリー風の)です。  副題にも「Die Wuth uber den verlornen Groschen ausgetobt in einer Kaprize」(奇想曲の中へぶちまけた失くした小銭への怒り)と書かれているだけでロンドという言葉は出てきません。

聴衆受けする曲のため良く演奏されますが、4分の2拍子で速度も速く、奇想曲でありながら節度を保った演奏が求められる点が難しいかと思います。

ベートーヴェン ロンド・ア・カプリッチョ♫~キーシン

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