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イヴ・アンリ教授のレクチャー・リサイタルを聴きに行ってまいりました。

パリ国立高等音楽院のイヴ・アンリ教授のレクチャー・リサイタルを聴きに芦屋のサロンクラシックまで行ってまいりました。

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アンリ先生にはこれまでにラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」や「鏡」などのレッスンを何度かして頂いておりますが、オーナーの中西淳子さんから是非聴きに来ないかとお誘いを受けうかがいました。

甘いフランスの香りが漂うような音色と素晴らしいテクニック、分厚い響き、そしてその迫力に圧倒され、堪能して戻ってまいりました。

ピアノと言う楽器の変遷を室内楽の時代から近代のピアノまで通訳を入れてフランス語でレクチャーされながら、それぞれの時代を代表する曲を演奏して下さいました。

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シューベルトショパンシューマン、リストとピアノの発達に合わせて作曲技術も変わっているのが、演奏を通して良く分かり、参考になりました。

現代当然のように行われている大きいホールでのピアノソロ・コンサートはリストの時代に生まれたもので、それ以前はサロンのような所で演奏されていたようです。

プログラムはシューベルト即興曲Op.90-3、ショパンのワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」、シューマンアラベスク、リストの愛の夢、リストの「ファウスト」のワルツ、ボロディンのだったん人の踊り、ラヴェルの亡き王女のパヴァ―ヌ、デュカの魔法使いの弟子でした。

アンリ先生は作曲もされるので、ボロディンとデュカはアンリ先生が編曲されたものですが、オーケストラを思わせる素晴らしい演奏でした。

アンコールはショパン舟歌ノクターン「遺作」でしたが、弱音ペダルを常に使った繊細で美しいピアノでした。

心配された雨もそれほどきつくなく、楽しい半日でした。

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