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ラヴェル作曲ボロディン風に

ラヴェル作曲ピアノ小品「ボロディン風に」という曲について書きたいと思います。

6月24日(日)になら100年会館で行われるコンサートで、私はラヴェル作曲「水の戯れ」と「・・・風に」(シャブリエ風に、ボロディン風に)という曲を演奏致します。

ラヴェルの「ボロディン風に」という曲は、ロシアの5人組と呼ばれるボロディンの作風を、ラヴェルが、パロディー(模倣)して作曲された曲です。

ボロディンとは、ロシア5人組と呼ばれる作曲家の一人で、19世紀後半のロシアで民族主義的な芸術音楽の創造を志向した作曲家たちです。

ミリイ・バラキレフ(1837年 - 1910年)、ツェーザリ・キュイ(1835年 - 1918年)、モデスト・ムソルグスキー1839年 - 1881年)、アレクサンドル・ボロディン1833年 - 1887年)、ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844年 - 1908年)の5人の作曲家たちをロシア5人組と呼びます。

同じロシアの作曲家チャイコフスキーは、西ヨーロッパ風を意識した作風を目指しましたが、ロシア5人組の作曲家はロシアの民族色の濃い作風を好みました。

ボロディンの曲の中で、オーケストラ曲は、一般によく知られていると思います。

ボロディン オペラ<イーゴリ公>よりダッタン人の踊り

ボロディン交響詩 中央アジアの草原にて

ボロディンの曲は、ロシアの雄大さを感じさせ、抒情的でとても美しい曲です。

ラヴェルボロディン風にと言う曲は、サロン風の短い小品ですが、ヘミオラと呼ばれる3拍子と2拍子が組み合わされた複雑なリズムが使われるなど、ボロディンの作風より、より込み入った作曲技法が使われつつ、ボロディン風の息の長い旋律も残しています。

次回コンサートのご案内

6月24日(日)14時開演

なら100年会館中ホール

曲目 ラヴェル シャブリエ風に、ボロディン風に、水の戯れ

出演 谷 真子(ピアノ・ソロ)

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