ピアニスト谷真子Official Blog「message」

ピアニスト谷真子公式サイトよりブログ「message」

リストの小人の踊りについて千葉県の方からお問い合わせ頂きました。

昨日、ピアニスト谷真子公式サイトhttp://masakotani.coのcontact お問い合わせフオームから、千葉県松戸市在住の方からリストの小人の踊りに弾き方について、お問い合わせを頂きました。

 

 

谷 真子先生

はじめまして。

突然のメールをお送りしまして誠に恐れ入ります。私は千葉県松戸市在住の甲斐〜と申します。

実は、娘(小学校4年生)が来年のピアノ発表会で小人の踊りを選曲していただきまして、現在最後まで両手練習が出来るようにはなりましたが、27小節までの弾き方でお世話になっている先生から「小学校4年生なりの弾き方ができないとこの曲は発表会で弾かせられない」というお話をいただき、娘は四苦八苦している状況にいたります。私自身は中学2年生までピアノを習っておりましたが、モーツァルトソナタK.332まででお稽古を辞めてしまいまして…リストの曲は実力もなく、この曲はようやく私自身両手でゆっくりなんとか弾けるようになった次第です。小人の踊りという曲をどういう風にピアノで表現をしたら良いのか是非とも参考にしたいためインターネットで検索をさせていただきましたところ、谷 真子先生のブログを拝見しました(^_^)

17小節までの楽譜を拝読しました。とても参考になりまして、メールで大変恐縮ですが、ご指導ご鞭撻のほどいただきたく、御多忙中のところ誠に恐れ入りますがアドバイスをいただけたら幸いです。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

 

リストの小人の踊りは、東京藝術大学附属高校の受験課題曲でした。譜読みしたのは、小学6年生の発表会の時で、藝高受験の時は二度目に譜読みということで、ラッキーなはずでした。他にはバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻から第13番と第23番、ベートーヴェンピアノソナタは第2番、第3番、第4番から1曲でした。

ベートーヴェンの第3番を中学2年生の頃、片岡みどり先生に全楽章見て頂いていましたが、受験に選んだのは今井顕氏の勧めで第2番でした。

直接指導頂いたのは、ご紹介を受けて関孝弘先生(東京藝術大学非常勤講師)でした。

関先生の芸大の時の恩師である米谷治郎名誉教授のご自宅に、受験直前に一度関先生が私と母を連れていって下さり、リストの小人の踊りも見て頂きました。

「よく弾くじゃない。こういう早い曲あなた(関先生)上手そうだね。藝高より(ピアノを聞かれてまた着ていた服装を見られて(トリイユキさんデザインのワンピース)桐朋の方があなたに校風が向いているけどね」と言われて、レッスンして頂きました。

 

 

 

blogにアップすることで、色々な方にもお読み頂けますので、こちらで簡単にお答えすることに致しました。

27小節までの弾き方でということですので、写真にアップ致しましたページのことかと思われます。

タイトルは2つの練習曲集の第2曲小人の踊りですが,可愛らしい小人=妖精ではなく、悪魔のことを指します。(ゲーテのフアウストに出てくるメフィストです)。

第1~第20小節までは無調のような感じで、第21小節からはっきりとイ長調Adurに調性が現れますので、冒頭は大変弾きにくい箇所となっています。

第1~第11小節

冒頭から第20小節までは、前打音による装飾が続き、妖精が飛び回る様子を表しているかのようです。

第1小節から第20小節までは、前打音と次に続く音をほぼ同時に弾くと、速く弾けます。鋭いスタッカートがついていますが、手前に引っ掻くように弾くことで、指の強化の練習曲となっています。

第21小節からは、はっきりとしたメロディーが現れるところです。

第21小節

右手はスタッカート気味に軽く弾き、棒が下向きに付いている音符がメロディーですので、少し浮き立たせて弾くと格好が付くかと思います。

基本的には練習曲ですので、その箇所にあったテクニックを習得することが目的の練習曲となっています。

後は、速い曲というイメージがありますが、全体に落ちついて弾くと上手く弾けます。

紙面(インターネット)では、書ける注意は限られてきますが、実際のレッスンでは、テクニックや手の使い方などのほか、音色などについても併せてレッスン出来ます。遠方の方はオンラインでのレッスンも可能です。お問い合わせ下さいませ。

 

ご参考になれば幸いです。

 

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