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デイテイユーソナタ第3楽章「コラールと変奏」アンリ先生のレッスンから

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先日のアンリ先生のコンサートは、たくさん弾いて下さり、フランスの香り高い演奏。

日本国内にいる限りはあんな演奏は、滅多にお目にかかりません。ショパンのワルツイ短調では、涙がでてきました。

神戸には山の手言葉というか、神戸独特の方言があります。

14時からはアンリ先生のレッスンを受けました。15時からは次の方の通訳なしのレッスンを聴講。1時間ほど、休憩時間があり、そのあとは、17時から、コンサートでした。

私は最後にデュテイユ-のソナタ第3楽章「コラ-ルと変奏」を弾き、アンリ先生が、客演で、ショパンのワルツや、ノクターンを弾かれました。アンコールは、ワルツや、ノクターンなど、五曲か六曲ほど弾かれ、ドレスのまま、聴き、実に優雅な時を過ごすことができました。

先生のレッスンを受けたり聴講したりして、久しぶりの海外の息吹でもあり、元々人のレッスンを聞くのが楽しいので、次の日のレッスンも聴講したい気分でございました。

穏やかな口調のフランス語と素晴らしいレッスンと素晴らしいピアノで、久しぶりに海外の空気に触れる、17時からジョイントコンサートに出演致しました。

先日受けたイブアンリ先生のレッスンがあまりに素晴らしかったので、文字に起こすのは限界がありますが、起こしてみたいと思います。

アンリ先生は、生徒の個性をうまく引き出し、うまく教えられるので、日本においても師事したい人が後を絶たないそうです。

デイテイユーのソナタ第3楽章「コラールと変奏」のコラール冒頭部分です。

鐘が鳴り響くような独特な響きを持ちますが、現代建築のようにモダンな響きがします。

3ページ目の付点の逆が続くところは、ペダルは二つ目の音で踏む。

最後に駆け降りるような下降形のパッセージは、途中からペダルなしで。何を弾いているのかわからなくなるので。

後は弾かれるのを聴いて、自分とは違う新たな発見があれば、吸収します。

アンリ先生の言わんとすることを演奏と併せて注意して聞きます。本質を読み取ります。

イブアンリ先生とのジョイントコンサート終了しました。終演後、アンリ先生と一緒に写真を撮っていただきました。

ヨ-ロッパの雰囲気、フランスのショパンでした。

あのような方たちがショパン国際コンクールの審査に入っておられるのですから、大変なコンクールだと思います。

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一番難しいところは、国際的な経歴を貼り付けることでもなく、有名な音楽学校を出ることでもなく、民族性の違いだと思います。

芸術はエンタメではないとよく討論されますが、アンリ先生のレッスンを受けて、最終的には、楽譜をよく研究し掘り下げたうえで、ピアノという楽器を演奏することには、”披露” ”見せびらかし” ”ショー的”な部分もあると思います。演奏効果のようなもの。

それも技術の内の一つ。現地の先生は、それを職人的伝統的技術として、高い教える、伝授する技術をアカデミック的に持っていらっしゃいます。

それがなくなってしまうと、東大に行くのと変わらない、偏差値を追うのと変わらない、よくお勉強しました的なおとなしい、よく言われる日本人的な演奏になってしまうと思います。

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