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この「創作主題による32の変奏曲」はベートーヴェン(1770~1827)の変奏曲の中でも「エロイカ変奏曲」や「ディアベッリ変奏曲」と並び最もポピュラーなものであると言えると思います。
まずキーシンの演奏にリンクしたいと思います。
♫ベートーヴェン 創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO80♫~エフゲニー・キーシン
1806年の秋に作曲されたものですが、出版は早く翌1807年4月には刊行されており、ベートーヴェンオリジナルの主題はわずか8小節から成っており変奏曲の主題らしくない特色を持っております。
またこの小節数は第31変奏まで厳格に守られており、ほとんどがハ短調で書かれているのも特徴的であると言えるかもしれません。
8小節というシンプルな素材をその可能性の極限まで追求し華やかな演奏技巧が駆使されておりベートーヴェン的な力強い表現が演奏効果を高いものにしております。 また古典的な楽式でありながら各変奏曲は自由な性格変奏の書式で書かれており構成も全曲途切れなく演奏されるようになっております。
参考ブログ
ウイルヘルム・ケンプ
ジャンルカ・カシオーリ
オリ・ムストネン
明日は「美しい小品 3曲」というタイトルで書いてみます。