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Johann Sebastian Bach(1685~1750)は日本では「音楽の父」と呼ばれ西洋音楽の始祖に位置づけられ西洋音楽の基礎を作った作曲家と評されていますが、バロック音楽研究者の間ではバロック音楽を集大成させた作曲家としてバロック時代の最後尾に置かれております。
そのバッハが1735年出版した「クラヴィーア練習曲集・第2部」には「イタリア協奏曲」と「フランス風序曲」の2曲が収められております。
「イタリア協奏曲へ長調BWV971」
Concerto nach Italienischem Gusto(イタリア趣味による協奏曲)
Ouverture nach Franzosicher Art(フランス様式による序曲)
今日は♫「イタリア協奏曲」♫について書いてみます。
この曲はチェンバロ独奏による急ー緩ー急という3楽章の協奏曲ですが、形式はイタリアのコンチェルト・グロッソ(合奏協奏曲)の形式を取り入れており、独奏部と総奏部の違いを2段鍵盤式チェンバロで表現しようとしております。
バッハには珍しく強弱記号もきちんと記入されており、明るい1楽章、右手がアリアを奏でる2楽章、プレストで走る3楽章とその対照も見事で、バッハの音楽を批判したヨハン・アドルフ・シャイベ(1706~1776)も「単一の楽器で演奏する協奏曲の最大で最高の曲」とこの曲は褒めております。
この曲は中学1年の時、全日本学生音楽コンクール大阪大会予選で演奏した曲ですが、その時の楽譜等を掲載致します。
↓第1楽章(クリックされると拡大致します。)
↓第2楽章(クリックされると拡大致します。)
↓第3楽章(クリックされると拡大致します。)
↓第1楽章についての私の中1の時のメモ(クリックされると拡大致します。)
<参考ブログ>
♫バッハ イタリア協奏曲♫~ガブリリュク
♫イタリア協奏曲(チェンバロ)♫~Celine Frisch
(チェンバロ演奏の映像ですが、奏者の手元が映っていますので二段鍵盤で弾くイタリア協奏曲のイメージが良く分かります。)
+++チェンバロ+++
Cembalo(独)
clavicembalo(伊)
harpsicord(英)
clavecin(仏)
チェンバロは鍵盤を用いて弦をはじかせ発音する楽器です。
各国呼び方が違いますが、皆同じ楽器を指しています。 ちなみにクラヴィーアとは鍵盤楽器の総称の事です。 クラヴィーアにはチェンバロ、クラビコード、ピアノフォルテなどいろいろな楽器があります。
+++1996年鍵盤楽器の楽しみ(NHK-BS放映)~(元)日本ベーゼンドルファー社後援+++
(↑クリックされると拡大致します。)
アントン・ワルター(レプリカ)
ジョン・ブロード・ウッド(1814年)
ベーゼンドルファー(1858年)
エラール(1903年)
ベーゼンドルファー(1895年)
フレミッシュハープシコード デュルケン 1745年モデル
↑ショパンが描いた風景画(鉛筆画)~クリックされると拡大致します。
↑ベートーヴェンがブロードウッドに宛てた手紙(1818年)~クリックされると拡大致します。